投資とお金の基礎知識(投資とそれだけに頼らない資産形成)

投資とそれだけに頼らないお金の貯め方増やし方を解説

【投資初心者向け】貯金にもリスクがあることを意識しよう

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投資や貯金のイメージ

 【概要】

ご存じの通り、投資には「資産額が減る」というリスクがあります。しかし残念なことにFP資格を持つ私から見ると、貯金のリスクを知らない人が多いと感じます。

貯金のリスクを明確にするためにもまず投資のリスクを改めて明確にしたうえで、貯金のリスクに関しても記載します。

最後まで読めばそのリスクがどいうものか、さらに対策まで分かりますので、お付き合いください。

 

 

【投資のリスクとは価格の変動】

残念ながら投資商品格は基本的に「元本保証されない」ものが殆どです。したがって、価格が上がるときもあれば下がるときもあります。

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日経平均2019-2021

資料は 2021/3/18時点の日経平均株価のチャートです。2020年1月には24000円程度でしたが、コロナ拡大時の2020/3に16000円台まで暴落。その後上昇し2021/3時点は30000円程度になってます。つまり、2020/1時点で日経平均に連動した商品を100万持っていたとすると、2020/3時点で売ったら、66万程度、逆に2021/3時点で売ったら125万程度まで値上がりしていたことになります。
結果を見れば、買うタイミングと売るタイミングが重要ということですが、これをあてるのはプロでも至難の業。そのため多くの人が投資には「価格変動のリスクがある」と考えるのです。

 

【貯金のリスクとは価値の変動】

貯金は価格的には減ることは、基本ありません。1金融機関1000万までのペイオフさえ守っていれば銀行がつぶれても保証されます。ただし、価格が同じでも価値が下がることがあります。

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消費者物価指数総務省資料)

資料は総務省が出している消費者物価指数です。つまり物の値段の推移がわかります。1970~1980年までは10年で物の値段が2倍に上がったことを示しています。
つまり、100万円もっていても、10年後には今の50万円分のものしか買えない。つまり、日経平均コロナの暴落より大きな損を貯金によって受けることになります。

最近30年くらいモノの値段が大きくあがらなかったので、意識されなかったと思いますが貯金の最大リスクはこの「価値の変動」にあります。
現在は金融機関に預けてもほぼ利子はつきませんので、貯金だけでは資産を守ることはできないのです。

 

【貯金のリスクに対する対策】
一言で言えば、「貯金以外の商品を持つ」ということが重要です。
基本的に物価が上がれば貯金以外の商品も上がっていきますので、その商品で自分の資産価値を守るという事になります。

 

リスク許容度と資産に応じて以下のような対策が有効だと考えます。

①半年~1年は暮らせる程度の貯金は確保しておく
②残りで債券や株式資産を購入していく。
③債券(利率は低いが株式よりは価格の変動は小さい)
 ・今後の金利上昇の可能性も考慮して日本国債なら変動金利10年を選ぶ
 ・信用度の高い(有名な会社)の社債を購入する(1~2%の金利
④株式
 ・個別株ではなく、ETF投資信託を購入する(幅広い銘柄に分散投資できる)
  ※ただし手数料は0.5%以下のもの
 ・時間のリスクも考慮して積み立てで少しずつ購入

他にも金や仮想通貨、利率の良い海外債券などもありますが、初心者が複数の投資商品を持つと混乱しますので、まずは債券、株式程度から始めることをお勧めします。

 

【最後に】
残念ながら投資にも貯金にも絶対の正解というものはなく、最後は自己責任でということになります。しかし、今回の知識から、「貯金だけしていれば将来安全」という事ではないことがわかって頂けたと思います。
特に若い方はこれから50年,60年先まで生きることを考えると、貯金と年金だけで生活するのは厳しいと思います。したがって、将来を見据えて少しでも投資に興味を持って始めてみることをオススメします。