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【デジタル通貨、仮想通貨、電子マネーは何が違うの?】デジタル金融用語を簡単に説明

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最近デジタル通貨が話題に

【概要】 
「デジタル通貨」「仮想通貨」「電子マネー」という似たような言葉が昨今よく出てくるが、ページにより定義も異なり複雑である。

正確に理解しようとするととても複雑になるが、利用者として「理解すればよい」レベルがあるはずである。
そのため、システムエンジニアである私から、システムに詳しくない方々にわかりやすく翻訳してみるので、最後までお付き合い頂きたい。

まず、「各用語の内容」を簡単に説明する。その上で、各用語の「ポイント」により違いを浮き彫りにしたいと思います。

【各用語の内容】
①デジタル通貨(代表例:CBDC(中央銀行デジタル通貨))
広い意味では、仮想通貨も、電子マネーも含まれるが、今やそれぞれ独立した用語で認知されているので、デジタル通貨といえば、CBDCと考えた方がわかりやすい。
CBDCとは、文字通り「電子的な中央銀行が発行したお金」である。100円硬貨の代わりに、スマホに「100円の価値のあるデータ」が保存されていると思えばよい。

②仮想通貨(代表例:ビットコインイーサリアム)
特定の管理者がいないデータを「電子上の署名」とネットワーク上の特別な仕組みで取引が保証されるため、通貨としての信用を担保しています。このデータ自体が通貨として世界中の人たちとやり取りできることが特徴です。

電子マネー(代表例:SUICAnanaco、PayPay)

電子マネーは決済方法を電子化したものです。上記の2つと異なり、基本的に「通貨」ではありません。事前チャージや事後決済と方法はありますが後で「電子マネーではない別の通貨」がやり取りされます。

 

【それぞれの特徴】
 ①デジタル通貨

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日本ではこのような検討が進んでます(日銀資料より抜粋)

特徴としては以下の2点
 ・中央銀行が発行している
 ・現時点(2020年11月)では検証中でまだ流通してない

そのため、流通すれば他の通貨に比べて信用力は最大になり、ビットコインSUICAを使う必要がなくなる。ただし、流通させるのが大変で法整備や他国との調整など時間がかかることが予想されるが、中国は既に一般での検証も始めている。
技術的にはビットコインなどと同じ「ブロックチェーン」を利用するものと想定される。(ブロックチェーンの詳細は②仮想通貨で説明)

②仮想通貨

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仮想通貨は不特定多数の人々のつながりで成立している

特徴としては以下の3点
 ・特定の管理者が不在
 ・発行枚数に上限があるものが多いため、価値が変動する
 ・取引をネット上で担保している(電子署名ブロックチェーンとマイニング)

ビットコインで簡単に仕組みを簡単に説明すると、以下のような仕組みである。
電子署名”により、その取引を誰が行ったか明確にする
ブロックチェーン”により取引記録が共有、監視されている(改ざんできない)
”マイニング”という計算合戦によりブロックチェーンにつなぐデータが承認される

つまり、管理者不在だが、多くの人により取引が監視・承認される仕組みであることが通貨としての信用を担保している。
逆に言えば「計算合戦」に勝てば取引を操れる。ビットコインのような規模の大きなものはコストに見合わないため実施される可能性は極めて低いが、仮想通貨には規模の小さいものもあり実際不正操作された事例もあるので注意されたい。 

電子マネー

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電子マネーは実物通貨の決済を担う

特徴としては以下の3点
 ・データのみで決済可能
 ・特定商業圏のみ利用可(SUICAなら主に交通機関nanacoならセブンイレブン等)
 ・電子マネー化した後は承認なく誰でも使える

データのみで決済可能であり、SUICAなどは利用できる場所も多い。しかし、基本的に電子マネーにしてしまえば、あとは「カードやスマホ」を保持していることで別人であっても自由に使える。そのため現金と同じ「物理的紛失」に対するリスクが大きい

 

【あとがき】

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遠くない未来、通貨は電子上で完結することに

政府も色々な施策を進めているので、遠くない未来に全てデジタル化されることを考えれば多くの人が理解すべき内容であると考えている。
特に仮想通貨の価格変動や電子マネーの物理的紛失への備え(チャージ金額を抑制する)など特徴に応じて対策を各自が考える時代となっている。


また、自分だけでなく、家族や友達にも理解した内容を説明してあげてほしい。それにより正しい理解と耐性がつくのでデジタル化が推進され、日本の発展につながればと希望しています。

 

皆様はどう思いますか